名前の通り、野球をしている選手や学生、とくに成長期の投手に発生する疾患です。
おもな原因はオーバーユース(使いすぎ)で、おもな症状は投球時の疼痛です。
徐々に発症する場合が多く慢性化しやすいため、痛みが出たら注意が必要です。
痛みの発生部位としては投球する側の肘の1.内側、2.外側、3.後方型の3つがあります。
- 内側型は、肘の内側部が投球時に回内屈曲筋によって牽引力が加わり、内側に微細損傷が発生します。
重症例では上腕骨内側上顆骨が牽引力によって剥離骨折を起こします。
おもな症状は明らかな肘内側の圧痛、腫脹、投球時の肘痛、肘の可動域制限、小指側のしびれ感などです。 - 外側型は逆に、肘外側にある上腕骨小頭や撓骨頭に圧迫力が加わり、離断性骨軟骨炎が発生します。
おもな症状は肘外側の疼痛で、ロッキング症状があらわれることがあります。 - 後方型は減速期に肘伸展位で尺骨肘頭に牽引力が加わり、剥離や疲労骨折などが起こります。
おもな症状は、肘後方の圧痛、投球時痛、ロッキング症状です。